刑事訴訟法第230条~231条 告訴をできる人物は誰か

刑事告訴をできる人物のことを、告訴権者(こくそけんしゃ)と呼びます。告訴権を持っていない人は、刑事告訴を行うことは、できません。

そして、この告訴権者は基本的に、犯罪被害を被った人物になります。

また、後述しますが、以下の人物も、告訴権者になることができます。

・法定代理人となれる人物
・死亡している場合は、被害者の親族

直接の被害者が、最有力の告訴権者

上記の図で、簡単にお分かり頂けると思いますが、犯罪の被害を直接被った方は、告訴を行うことができます。

これは、刑事訴訟法の第230条に明記されています。

刑事訴訟法第230条

犯罪により害を被った者は告訴をすることができる。


引用元⇒ウィキブックス

情報商材詐欺で例えます。

詐欺商材を販売していた人間が、被疑者(加害者)です。つまり、犯人ですね。

そして、犯人に騙されて、お金を振り込んでしまった購入者が、被害者です。直接、お金をだまし取られてしまったのですから、これは簡単だと思います。

その他、刑法上の犯罪は数多く存在しますが、共通していることは、

犯罪の被害を受けた人物は、告訴権者になれる

ということです。

法定代理人も告訴権者になれる

また、直接の犯罪被害を被っていない場合であっても、告訴権者になれる場合もあります。

たとえば、被害者が未成年者であった場合です。この場合は、親権者にあたる人物が、法定代理人となれますので、刑事告訴を行うことができます。

その他、障害や疾患などにより、生活に必要な判断力などを欠いている人物が被害者の場合は、成年後見人(せいねんこうけんにん)となる資格を持った人物も、告訴権者になれます。

これは、刑事訴訟法の第231条1項に明記されています。

刑事訴訟法第231条 1項

1 被害者の法定代理人は、独立して告訴をすることができる。

つまり、被害者がまだ法律上は大人(成人)とは言えない場合や、精神状態などにより正常な判断などができない場合には、その親権者や監督者が、告訴をすることができる、ということです。

被害者が死亡しているときは、親族らが告訴権者になれる

また、最初の方でも少し解説したとおりですが、被害者が死亡している犯罪などの場合は、直系の親族らも、告訴権者になることができます。

分かりやすく例えてみます。殺人事件が発生したと仮定します。

殺害された被害者は、もう物理的に、警察などに被害を報告し、告訴することなどはできません。

しかし、それでは刑事告訴を誰もできないのかというと、そんなことはありません。

もし被害者が死亡している場合は、生存している直系の親族らが告訴権者となり、刑事告訴を行うことができます。

これは、刑事訴訟法の第231条の2項に明記されています。

刑事訴訟法第231条 2項

被害者が死亡したときは、その配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹は、告訴をすることができる。但し、被害者の明示した意思に反することはできない。

引用元⇒ウィキブックス

犯罪被害を受けていない場合であっても、告訴権者になれるということを、刑事訴訟法で明記しています。

それなので、死亡事件などに発展していれば、被害者の親族も告訴をできるということを、覚えておかれると良いと思います。

まとめ

このように、告訴権者には、複数種類存在しますが、まとめますと刑事告訴をできる人物というのは、以下の通りです。

1 犯罪の被害者(直接被害を受けた人物)

2 法定代理人となれる人(被害者が子供だった場合などは、親権者)

3 被害者が死亡している場合は、直系の親族

ちなみに、刑事告訴とは別に刑事告発というものがありますが、これは似ているようで少し違います。

刑事告発は、告訴権者以外の人物で、犯人ではない人が、処罰を申し入れることですので、告訴と告発は同じではありません。

この違いには、お気を付け下さい。

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