刑事告訴後も、示談・和解でお金は取り戻せる可能性がある

刑事告訴~刑事裁判を起こす途中で、詐欺師からお金を取り返せる可能性もあります。むしろ、損害賠償が目的ならば、こちらを優先してしまったほうが賢明だと言えます。

刑事裁判は、必ずしも検察が起こしてくれるとは限らないからです。

警察と検察が動いてくれる保証は無い

民事裁判とは異なり、刑事裁判では加害者の処罰・断罪が目的であることは、ご存知の通りだと思います。

ですので、仮に刑事裁判で原告側(検察側)が勝訴できたとしても、被害金は基本的に取り戻すことはできません。

それなので、基本的には、

・詐欺師と和解せず、検察庁を通じて刑事罰を与えること
・詐欺師と和解し、返金や示談金を受け取り、告訴を取り消すこと

このどちらかを選ばなければなりません。

しかし、検察が被疑者を起訴せずに終わらせてしまうことも、非常に多いのです(統計では、逮捕されたものであっても約半数が不起訴処分)。

ですので、不起訴で終わらせるくらいならば、その前の段階で詐欺師と交渉し、金銭での和解が可能ならば、告訴を取り下げてしまうのも方法の1つなのです。

詐欺師を裁きたいという気持ちよりも、お金を取り戻したいという気持ちのほうが強いという被害者の方も、当然いらっしゃいますからね。

それなので、2つのうち、どちらを選ぶかは告訴人次第と言えます。

ただし、刑事罰を与えて、お金を取り戻せる制度もある

ただし、現在では被害回復給付金支給制度という制度がありますので、組織的な詐欺などの財産犯だと認定されれば、刑事裁判で勝訴後も、お金を取り戻せる可能性があります。

これは、検察庁が組織的な詐欺(犯罪)だと認定したものが、主な対象です。

検察が刑事裁判で勝訴後に、詐欺師の財産(犯罪でだましとったお金)を没収・はく奪します。

そのはく奪したお金を、被害者(告訴人)に分配し、返金を実現するという制度です。実に素晴らしい制度だと言えます。

ただし、相手に没収できる財産などがあるかどうかというのは、裁判を開始する前には分かりません。

また、お金を取り戻せる時期も、刑事裁判で勝訴判決が出た後のことなので、6ヶ月どころか1年以上先になってしまうこともザラだと言えます。

何よりも、検察庁の不起訴率が高いので、確実性は低いと言わざるを得ないのも、被害回復給付金支給制度の実態です。

返金できない場合は、情け無用

しかし、一方で、被疑者(詐欺師)が逮捕などされた時点で、お金をもう失って持っていないこともあります。詐欺師たちが、お金を散財などしてしまって、賠償できるだけの財産が無いということですね。

こうした場合は、もうお金を取り戻すことはできませんので、刑事罰を与えることだけを考えましょう。

お金も取り戻せないうえに、詐欺師が処罰もされないというのは、被害者にはたまったものではありません。

示談・和解が不可能で、お金の奪還が不可能なのが明白ならば、何としてでも検察を通じて詐欺師を起訴することだけを考えて行動して下さい。

この点は徹底して被害者側も容赦なく冷淡になって欲しいと思います。

ただし、示談や和解目的で、告訴はしないこと

しかしながら、注意点が1つあります。

それは、刑事告訴は、処罰申し入れの為に本来行うものです。

ゆえに、民事裁判などの延長として、金銭トラブルの解決の道具として使用することは避けなければなりません。

警察も、告訴人が加害者への処罰ではなく、金銭の奪還を警察に求めていると感じれば、告訴を受理したがらないのも、至極当然なのです。

それなので、警察や検察(または詐欺師)から、

「金銭で解決してはどうでしょうか」

というお話が出るまでは、お金については話さないようにしましょう。

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