民事裁判と刑事裁判の違いとは?「賠償請求」と「刑事罰の適否」

裁判には2種類があります。1つは民事裁判で、もう1つは刑事裁判です。

民事裁判と刑事裁判は、目的が全く違います。

民事裁判は損害賠償の請求が目的になるのに対し、刑事裁判は刑事罰を与えることの適否を問う事が目的です。

詐欺を解決するうえでも、この2つの裁判は全く別物なので、混同しないように気を付けて下さい。

債務不履行は民事訴訟(民事裁判)の範囲

まず第一に、民事裁判とは、民事訴訟法上の裁判(訴訟)のことです。

民事裁判では、訴訟を起こす側は原告と呼ばれ、訴えられる側を被告と呼びます。

そして、民事訴訟の目的は、債務不履行に対する賠償請求が目的です。

債務不履行とはご存知だと思いますが、債務者と呼ばれる契約者が果たすべき責任(義務)を果たさずに、結果として相手に損害を与えることを指します。

例えば、お金を貸した相手が、約束通りのお金を返済しない場合は債務不履行に含まれます。

また、事業者がお金を出したのに約束の仕事を正当な理由も無く、約束通り終わらせないといったことも債務不履行に分類されます。

債務不履行になってしまうと、債権者(お金を貸したり、業務報酬としてお金を出した人)は、たまったものではありません。

何も得られずに、債務者にお金を吸い取られてしまっているような状態ですからね。こうした状態を解決する手段として、民事訴訟は存在します。

民事訴訟の場合、申立先は裁判所になります。訴状と呼ばれる書類などを準備し、裁判所に提出します。

訴えが妥当だと認められれば、訴訟が進行します。そして、最終的には裁判所からの判決が出ます。

民事裁判の結果次第ですが、原告側が勝訴すれば財産を強制的に差し押さえる権利などを、獲得することができます。

民事裁判はあまりにも欠陥が多い制度でもあります。

民事裁判は開始するだけでも裁判費用が発生します。また、必要な書類もありますし、弁護士などを訴訟代理人にする場合は、弁護士費用なども原告側(訴えをおこす側)が負担しなければなりません。

そして、相手にどれだけの財産(差し押さえることが可能な財産)があるかといったことは、原告側が全て調べなければなりません。また、特定してもお金を取り戻せる保証もありません。

それなので、当サイトでは民事裁判は殆ど無意味ですのでやめて下さいと繰り返し強調しております。

刑事裁判は、社会的な処罰の適否を問う事が目的

次に、刑事裁判について解説します。刑事裁判は、刑事訴訟法上における裁判のことです。

そして、刑事裁判においては、訴える側(原告)は、必ず検察官となります。これは、日本が起訴独占主義により、被疑者を刑事裁判にかけるための権限を、検察官のみに委ねている為です。

反対に、訴えられる側は被告人と呼ばれます。

そして刑事裁判の目的は、検察官が起訴(公訴提起)した人物に、国家の定めた刑法上の刑事罰を与えることが適切かどうかを問う事です。

賠償請求により、金銭の獲得を目的としていた民事裁判とは、これらの点で決定的に異なります。

刑事裁判を起こすためには、警察か検察に対し、告訴を行う

そして刑事裁判を起こすためには、捜査の端緒(たんしょ)が必要です。

捜査の端緒とは、犯罪行為を捜査官らが認知するきっかけのことを指し、主に以下のものがあります。

しかし、結論から申しますと、一番のオススメは刑事告訴です。刑事告訴とは、犯罪被害者が警察または検察に対して、犯罪加害者から被害を受けたので、刑事罰を与えて下さいという処罰の申告を行うことです。

刑事告訴は原則的に、「正当な理由がなければ、警察官および検察官は、必ず受理しなければならない」という判決が、昭和56年(1981年)5月20日の、東京高等裁判所で出されています。

・情報提供
・被害届
・刑事告訴(告訴状)
・職務質問

詐欺こそ、刑事事件にするべき

また、私は詐欺被害こそ、刑事事件に積極的にするべきだと考えています。

詐欺師は必ずといっていいほど、刑事罰が加えられないと、同じような詐欺行為を平然と繰り返すからです。

それなので、結局のところ被害者が刑事告訴を行わなかったために、また次の詐欺被害者が生み出されてしまうという、負のスパイラルに突入してしまいます。

刑事裁判は、民事裁判と違って一切お金はかかりません。

何よりも、処罰されるべき詐欺師を野放しにしてしまうことにより、社会が害悪を被る結果にしかならないのです。詐欺被害を受けてしまった被害者こそ、勇気を持って声を大にし、警察署で刑事告訴を行って下さい。

被害者が泣き寝入りをしてしまうと、同じような詐欺被害者はかなりの高確率で、生み出されてしまうのです。

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