不利益事実の故意の不告知(消費者契約法第4条2項)

不利益事実の故意の不告知とは、消費者に対して販売者が利益などを全面的に打ち出す一方で、不利益となるような購入の意思決定を鈍らせる事実をわざと隠して販売することを指します。

これは消費者契約法第4条2項に該当します。

消費者契約法第4条2項 不利益事実の故意の不告知

消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、
           

当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、

かつ、

当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意に告げなかったことにより、

当該事実が存在しないとの誤認をし、

それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。

ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない。

引用元ウィキブックス

故意に不利益事実を隠したという場合に適用される

不実告知というのが虚偽の広告宣伝などにより消費者を誤認させて錯誤させた場合に適用されることは、すでにご存じだと思います。

不利益事実の故意の不告知は、明らかに販売者側が購入者に対し、故意(意図的)に重要な不利益となる事実を隠していた場合に適用されます。

具体的には、

わざと重要な不利益となる事実を隠していた
商品サービスの利益を全面的に打ち出して販売していた

この2点が最大のポイントとなります。

過去の実体験など

実際に私の過去の詐欺事例ではこうしたこともありました。

アフィリエイトで稼ぐという名目で販売していた情報商材がありましたが、その中で広告文には

「メールマガジンが不要!」

「誰でも楽してすぐに月収20万円は稼げます」

「ブログ更新も不要です」

「開始資金も全く必要ありません

このような上手い話(利益となる広告)が全面的に押し出されていました。

アフィリエイトはそもそも膨大な時間がかかったり、面倒なブログ更新やメールマガジンの収集に苦労することが非常に大きなカベです。

そこでこうしたノウハウがあると言われれば、やはり興味のある人はすぐに釘づけになりやすいのです(過去の私しかり)。

ですが、実際にその情報商材とやらを購入してみれば、明らかに上記の内容とは矛盾する内容でした。

内容はひどいもので、

「ブログを大量に量産(記事更新)して下さい。また、メールマガジンの購読者もお金で買ってください。10万円位で数千リストくらいは集まります。そこで一斉に即金商材などのアフィリエイトをしましょう」

・・・こんな馬鹿げた内容でしかなかったのです。

すぐにお分かりいただけると思いますが、これは完全に不利益事実の故意の不告知です。

メールマガジンもブログも不要などと偽っておきながら、実際はそれらを使ってくださいなどという商品内容ですからね。

完全に矛盾した広告文と商品内容でした。

また、即金商材などはほぼ全てが詐欺商品です。そんなものをアフィリエイト(代理販売)すれば、商材内容を実行した消費者が犯罪者になりかねません。

つまり、詐欺の幇助をして稼ぎなさいなどという不利益事実を何も告知せず、むしろ意図して隠し販売していた時点で、これは明らかに不利益事実の故意の不告知です。

こうした場合、消費者が販売者に不当な売買契約により商品を騙し売りされている以上、契約を無効とすることが可能です。

ただし、例外的に無効にできない場合も

不利益事実の故意の不告知を立証するためには、

1 販売者が利益ばかり主張し、不利益が無いと思わせたこと
2 販売者が知っていながら不利益事実を故意に隠していたこと

この2点を証明する必要があります。

それなので、実は意外にも成立させることができなかった、という場合も決して少なくないと言われる傾向にあります。

特に、情報商材詐欺のアフィリエイターなどに多いのですが、商品内容をよく確かめもしていなかったのにメルマガやブログで宣伝だけしていたという場合です。

この場合情報商材アフィリエイターは詐欺商材などを絶賛していたのでしょうが、不利益になる事実自体を知らなかった可能性もあります。

「内容をしっかり確認しました~!」などと書いているならば話は全く別で、不利益となる内容でしかないことを知っていたのに詐欺商品を仲介していたわけですから、完全にアウトです。

しかし、不利益となる事実自体を知らなかった場合は故意に隠して販売(宣伝)していたわけではありませんので、不利益事実の故意の不告知には該当しません。

ただし、詐欺アフィリエイターたちを共同不法行為などの別の民法などを適用させて、賠償請求すること自体は十分可能です。

情報商材の詐欺アフィリエイターたちを擁護するつもりは全くありませんのでご了承ください。

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