法律専門家に内容証明を依頼した方がよいか

内容証明郵便は、弁護士や司法書士などの法律専門家に頼んで作成~発送して頂くことも可能です。

ただし、これにはメリットとデメリットの両方がありますので、ケースバイケースというのが実情です。

専門家に頼む利点(メリット)

まずメリットからご説明しますと、以下の利点があります。

1 書類作成などの面倒な手間が減る可能性が非常に高まる

2 法律専門家を代理人とするので、詐欺師がすんなり返金に応じる可能性が高くなる

3 その後の民事調停や訴訟手続きなども詳細な相談ができることが多い

ではまず1つ目から解説します。

1 書類作成などの面倒な手間が減る可能性が非常に高まる

内容証明は書式などが決まっており、実際はなかなか個人で何も知らない人では作成自体が大変だということも少なくありません。

しかし、法律専門家である弁護士事務所や司法書士の方を介することで、こうした文面などを簡単に代行作成して頂ける可能性は非常に高いです。

郵便局も営業時間や営業日が決まっており、仕事で忙しい被害者が平日の16時程度までに内容証明を出しに行くことも、実際は困難だということが多いのが実態です。

電子内容証明サービスを使うことも面倒だという方であれば、この時点で大きなメリットです。

2 法律専門家を代理人とするので、詐欺師がすんなり返金に応じる可能性が高くなる

個人的に最大の利点だと感じるのが2番目の部分です。

通常、個人である被害者が個人名義で内容証明を詐欺師に送付したとしても、相手が軽く見て返金に応じないことも少なくありません。

それこそ悪質な詐欺師であれば、内容証明を開封すらしないこともあるそうです。

一方、弁護士や司法書士からの送付として内容証明を届ければ、詐欺師も危機感を募らせやすいといえます。

何せ内容証明は契約の解除だけでなく、「損害賠償に応じない場合は訴訟にも移行する」という警告も同時に行う文書でもありますからね。

したがって詐欺師にプレッシャーを与えるという事を考えれば、

法律の専門家に内容証明を送らせるということは、返金の成功確率を高める重要な意味を持ちます。

ただし、これでも返金に応じないような詐欺師も勿論中には存在しますので、確率が高まるだけで100%の返金成功は有り得ないことを理解して下さい。

3 その後の民事調停や訴訟手続きなども詳細な相談ができることが多い

最後に、弁護士などは法廷に出て審理(裁判)に参加する権限を有します。

詐欺であっても、万が一内容証明が無視されれば次は訴訟などに移行することになります。

裁判でなく民事調停(話し合いで双方の納得できる和解をすること)もありますが、これも相手に連絡が付けばの話ですからね。

内容証明が無視された後の段取りなどで親切に相談に乗って下さる法律事務所も存在するので、この点も消費者にとっては安心材料(メリット)になるはずです。

ただし、反面デメリット(欠点)もあります

しかし、一方でこうした専門家に内容証明を作成~発送させることのデメリットも存在します。

列挙するならば以下の通りです。

1 被害者がさらなる金銭的負担(専門家への報酬)をする形になる
2 悪質な法律専門家も中には存在する
3 被害金額が少ないと、これだけで赤字になる

では順次見てみましょう。

1 被害者がさらなる金銭的負担(専門家への報酬)をする形になる

まず1つ目ですが、当然ながら無料で引き受けてくれる専門家はまず存在しません。

いくら弁護士・司法書士であっても、被害者の手助けは仕事(ビジネス)で行うので、タダ働きしてくれるわけではないことはすぐに理解できると思います。

内容証明の作成代行などは、私の地域のとある司法書士さんに聞いたところ、相場価格などは地域によって変動が大きいとのご回答でした。

それなので、5000円程度から中には2万円前後を報酬としている事務所なども存在するようです。

被害金を取り戻すことを考えれば安い投資だと思える方はいいかもしれませんが、お金にただでさえ苦しんでいる人には正直おすすめできない気がします。

2 悪質な法律専門家も中には存在する

次に、ここが特に気を付けて頂きたい部分ですが、法律専門家と呼ばれる人の中にも悪質な事務所などが存在します。

どういうことかというと簡単で、詐欺被害者から大きなお金を受け取らないと仕事をしませんというような事務所です。

また、仕事の内容1つとっても誠実さがそれほど無いことがポイントです。

内容証明1つでも高額なボッタクリとも呼べるような料金をとっておきながら、有効な書類を作らずに満足な通知もできないという場合もあるようです。

それなので、相手が法律専門家だからと言う理由で安易安直に信じ切ってしまうと言うのは止めた方が賢明です。

3 被害金額が少ないと、これだけで赤字になる

最後の3番目です。

これも大きな理由ですが、騙された被害金の金額がそれほど多くない場合に専門家を利用すると、これだけで被害者がお金を失ってしまうということです。

たとえば、詐欺師に騙された被害金額が1万円だったと仮定します。

そして、内容証明を弁護士に頼んで作成して発送する予定だったものの、作成~発送の料金が1万円だったとします。

そうなれば、仮に詐欺師からお金を全額取り返すことができたとしても、報酬と相殺されて被害者は事実上1万円を失ってしまったのと同じ結果になってしまいます。

これではたまったものではありませんよね?

しかし、こうしたリスクも存在することを真剣に考えなければならないので、意外と大変なのです。

被害金額が30万円や50万円ならば、確かにマイナス1万円程度は許容できると思いますが、少額の被害では失うものが大きすぎると言えます。

被害金額によって最終判断を

上記の観点から考えて、被害金額が相当多い(10万円以上など)の場合には、専門家を利用することは良いと思います。

ただし、被害金額が少なすぎる(3万円など)の場合、まずこの時点で報酬だけで殆ど被害者には何も残らない可能性が極めて高くなってしまいます。

私もかつて騙された情報商材詐欺では、被害金額が少なすぎたので専門家への依頼を断念したということがありました。

それなので、金額が少ない場合はまず自分で面倒でも書類を作成し、内容証明郵便を配達証明とセットで送付した方が絶対に良いと思います。

もし金額が大きい場合は、信頼できそうな良心的な対応をして下さる法律事務所に依頼することを検討してみてください。

もっとも、一番良いのは最初から騙されないようにすることなのは、言うまでも無いことです。

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